アルカリ骨材反応抑制工法 ASRリチウム工法 技術資料(初版)
【第Ⅱ編 設計圧入日数の算定方法(案)】
4.設計圧入日数の算定方法
前述の算定式を用いた設計圧入日数算定方法を示す。
計算手順としては以下のようになる(図4-1)。
まず、設計計算にはコンクリート物性として、圧縮強度、または弾性係数とコンクリート中のアルカリ量が必要となる。圧縮強度、弾性係数については抑制剤の圧入のしやすさに関するパラメータk
α算定に用いる(式(6)または式(7) )。また、コンクリート中のアルカリ量分析結果により、設計抑制剤量を算定する。設計抑制剤量はコンクリート中の単位体積あたりのアルカリ量に対してモル比1.0となる抑制剤量にコンクリート体積を乗じることで求める(【第Ⅰ編 4.4】参照)。
圧入仕様の決定は以下の手順で行う。
①配孔計画により圧入孔間隔を設定することで対象構造物の圧入孔の本数が決定される。
②圧入孔1孔あたりに圧入する抑制剤量Qを設計抑制剤量/圧入孔本数により決定する。
③注入圧力(標準0.5MPa)を設定し、抑制剤の圧入しやすさに関するパラメータk
α、および、圧入孔径D,
部材厚Lより式(4)から時間あたりの圧入量qが、また、Q/q(式(1))より圧入に要する時間tが求まる。
このとき、tを1日あたりに圧入を行う時間(例えば昼間施工ならば8時間/日など)で除すことにより
設計圧入日数を求めることができる。
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